「老犬が歩けない」「後ろ足を引きずる」「びっこをひく」「犬のヘルニアや膝蓋骨脱臼(パテラ)が心配」——こうした症状は、病気やケガが隠れているサインです。放置すると、愛犬の生活の質(QOL)が大きく低下してしまいます。
本記事では、東京都あきる野市周辺で飼い主が特に注意すべき歩行トラブルの原因ベスト10と自宅でできるサポート方法を解説します。さらに、早めに受診すべき危険なサインや、相談できる動物病院・リハビリ施設についても紹介します。
🐾 初めましてのご挨拶
初めましてわんこのお手当てラボの鈴木 直です。
犬の健康を守るために、今すぐチェックが重要です。
老犬の歩行トラブルの主な原因ベスト10
老犬が歩けない、後ろ足の調子が悪いといった症状の裏には、様々な原因が潜んでいます。
1. 年齢による筋力低下と関節の衰え
老犬が歩けなくなる最大の要因の一つ。特に後ろ足の筋肉量が減ると、立ち上がりにくくなったり、歩行が不安定になったりします。関節の軟骨のすり減りによる炎症や痛みも歩行を避ける原因になります。
- サイン: 散歩中に歩幅が小さくなる、段差を嫌がる、立ち上がりに時間がかかる。
2. 犬のヘルニア(椎間板ヘルニア)
背骨のクッションである椎間板が飛び出し、脊髄神経を圧迫する病気です。ダックスフンド、コーギーなどの胴長短足犬種にリスクが高いですが、老犬では全犬種で注意が必要です。
- サイン: 後ろ足の力が入らなくなる、びっこをひく、後ろ足を引きずる。重度では排尿・排便のコントロールができなくなる。
- 対応: 早期に動物病院で診断を受け、安静・投薬・リハビリ、または外科手術を検討します。
3. 膝蓋骨脱臼(パテラ)による後ろ足のびっこ・引きずり症状
膝のお皿の骨(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう症状です。トイプードル、チワワなどの小型犬に多く見られます。
- サイン: 突然びっこをひく、スキップのような動作、足を跳ねるように上げて歩く。
- 対応: 軽度であれば体重管理や床環境の整備、筋力強化。中度以上では外科手術が必要になることがあります。
4. 変形性関節症(関節炎)
長年の負担や筋力低下により、関節の軟骨がすり減って炎症や痛みが起こります。
- サイン: 散歩を嫌がる、歩幅が小さくなる、びっこをひく。
- 対応: 体重管理、関節サプリメント、適度な運動、症状が強い場合は薬や理学療法。
5. 神経系の異常が原因で歩けない場合
脊髄や末梢神経に異常が起こると、後ろ足に力が入らず歩けなくなります。
- サイン: ふらつきや後ろ足の引きずり、ナックリング(足の甲を地面につけて歩く)、反応の遅れ。
- 対応: 原因がヘルニアや神経疾患など多岐にわたるため、早期の専門的な検査が重要です。
6. 肥満が足腰にかける負担と歩行障害の関係
体重が増えることで関節や靭帯への圧力が強まり、歩行障害や関節炎のリスクが高まります。
- 対応: 食事管理と無理のない運動による適正体重の維持。
7. ケガや骨折による一時的なびっこ・後ろ足不調
転倒や激しい運動による打撲や骨折が原因で急にびっこをひくことがあります。
- サイン: 後ろ足を浮かせて歩く、触れると強く痛がる。
- 対応: 軽度でも悪化の可能性があるため、早めに動物病院で診察を受けることが重要です。
8. 手術後・病気治療後に理学療法・リハビリが必要なケース
ヘルニアやパテラの手術後、安静にしすぎると筋力が落ちて関節が硬くなり、回復が遅れます。
- 対応: **リハビリ(理学療法)**を行うことで、筋力と関節の柔軟性を取り戻します。
9. 老犬特有の認知症や神経疾患による歩行トラブル
認知症により方向感覚を失ってふらついたり、同じ場所をぐるぐる歩き続けたりすることで歩行に異常が出ることがあります。
- 対応: 「年のせい」と見過ごさず、行動の変化に気づいたら動物病院で相談し、生活の質を保つケアを行います。
10. その他(爪・肉球のケガ、外傷、筋肉の炎症など)見落としがちな原因
爪の伸びすぎやひび割れ、肉球の切り傷など、小さなケガでも強い痛みを感じてびっこをひくことがあります。
- 対応: 散歩後に足をチェックし、異常があれば早めに動物病院で診てもらう。
✅ 自宅でできる歩行サポート方法(解決法)
愛犬の歩行機能を保ち、生活の質を高めるために、自宅での日常的なサポートが欠かせません。
| サポート方法 | 具体的な工夫 | 目的 |
| 生活環境の見直し | 滑りにくい床材(マット、カーペット)を敷く。段差にスロープを設置する。 | 足腰への負担軽減、転倒予防。 |
| 適切な運動・ストレッチ | 無理のない範囲での散歩。獣医師指導による優しい関節運動やマッサージ。 | 筋肉と関節の柔軟性を保ち、筋力低下の予防。 |
| 歩行補助具の活用 | ハーネスや歩行補助ベルトで体を支えながら歩かせる。 | 立ち上がりや歩行を安全にサポート。 |
| 体重管理 | 適正体重を維持するための食事管理と運動量調整。 | 関節への負担を最小限に抑える。 |
| 栄養サポート | 獣医師と相談の上、関節サプリメント(グルコサミン、コンドロイチンなど)を利用する。 | 関節の健康維持と炎症緩和のサポート。 |
🚨 早めに受診すべきサインと緊急度チェック
特に「急に歩けなくなった」「排尿ができない」は緊急度が高く、すぐに動物病院で診察を受けるべき症状です。
| 緊急度 | サインの例 |
| 緊急受診が必要 | 急に立てなくなった、排尿や排便ができない、痛みで鳴き続けている、両後肢が同時に麻痺している。 |
| できるだけ早く受診 | 後ろ足に力が入らずよろける、歩幅が極端に小さくなる、腰や足を触ると強く嫌がる。 |
| 軽度でも要注意 | 散歩中にびっこをひく、後ろ足を時々引きずる、立ち上がるのに時間がかかる、階段や段差を嫌がる。 |
🐶 あきる野市のペットクリニック事情
あきる野市内には、日常的な健康管理から歩行トラブルの初期診断まで対応できる動物病院があります。
- 夜間・救急対応は手薄: 市内で夜間や休日に診てもらえる施設は限られています。緊急時には、近隣の広域救急動物病院(八王子市や立川市など)の連絡先を事前に把握しておく必要があります。
- 地域密着型の診療: 地域に根差した小規模クリニックが多く、飼い主とじっくり向き合う診療スタイルを持つところが特徴です。
- 設備充実型は限られる: 高度な外科手術やICU管理が必要な重症ケースでは、地域外の設備の整った広域病院へ移動する必要がある場合が多いです。
- リハビリ対応: あきる野市周辺には、理学療法や歩行補助のアドバイス、術後のリハビリに対応している動物病院や施設もあります。
あきる野市の地域一覧
秋川、秋留、雨間、油平、牛沼、小川、小川東、上代継、切欠、草花、小中野、五日市、三内、下代継、菅生、瀬戸岡、高尾、舘谷、舘谷台、田中、戸倉、留原、二宮、二宮東、野辺、原小宮、引田、平沢、渕上、養沢、山田
愛犬の歩行異常は、早期発見・早期対応が肝心です。
・犬の登録・狂犬病予防・迷い犬対応(あきる野市公式)
・飼い犬のふん放置防止条例(あきる野市公式)
・環境部(犬の登録・動物愛護関連窓口)